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水橋 清; 宇野 定則; 大越 清紀; 千葉 敦也; 山田 圭介; 齋藤 勇一; 石井 保行; 酒井 卓郎; 佐藤 隆博; 横田 渉; et al.
JAEA-Review 2005-001, TIARA Annual Report 2004, P. 371, 2006/01
2004年度のタンデム加速器,シングルエンド加速器,イオン注入装置の運転時間はそれぞれ、1914.9時間,2490.7時間,1844.9時間であった。保守・整備では、長期間整備しなかった箇所を重点を置くとともに、タンデム加速器ではSF6ガスのリーク対策を行った。新ビーム開発では、タンデム加速器で錫(Sn)の負イオン,イオン注入装置でリチウム(Li)の正イオンを新たに加速した。技術開発では、タンデム加速器のチェーンスピードを調整する方式によって電圧安定度を1.22.4E-4の範囲で制御することを可能にした。シングルエンド加速器では無誘導型電圧測定抵抗を開発し、3MVの運転を安定にした。
井上 多加志; 谷口 正樹; 大楽 正幸; 花田 磨砂也; 柏木 美恵子; 森下 卓俊; 渡邊 和弘; 今井 剛
Review of Scientific Instruments, 75(5), p.1819 - 1821, 2004/05
被引用回数:11 パーセンタイル:51.23(Instruments & Instrumentation)ITER用負イオン加速器の原理実証試験を行っている。この加速器は、FRP絶縁管を真空境界として真空中に浸漬されるが、これまで絶縁管の耐電圧性能不足により、ビームエネルギーを制限されてきた。FRP,金属製フランジ及び真空の接点である三重点の電界強度を低減する大型の電界緩和リングを組み込んだところ、1MVの高電圧を2時間以上にわたって安定に保持することができるようになった。この結果を受けてビーム加速試験を行ったところ、900keV,100mAの水素負イオンビームを加速することに成功した。1MeVでは70mAと電流は低いものの、このレベルのビームを6日間にわたって130ショット(パルス幅1s)安定に加速することができた。
渡邊 和弘; 藤原 幸雄; 花田 磨砂也; 柏木 美恵子; 北川 禎*; 宮本 賢治; 森下 卓俊; 奥村 義和; 高柳 智弘; 谷口 正樹
Review of Scientific Instruments, 71(2), p.1231 - 1233, 2000/02
被引用回数:10 パーセンタイル:55.12(Instruments & Instrumentation)5段の多孔型静電加速器を用いて水素負イオンの加速実験を行った。これは、1MeV級の中性粒子入射装置用負イオン源加速器の開発の一環として行っているものである。実験では、電極中央部の33=9個の孔から水素負イオンを引き出し加速した。電極ギャップは上流から104, 94, 87, 78, 72mmである。1MeV,25mAの加速に成功した後、高エネルギー領域でビーム光学を最適にするために、負イオン生成部にCsを注入し、15mA/cmの電流密度のビームを700keVに加速することに成功した。この条件でビーム工学は改善され、収束性の良いビームが得られた。総合電流は200mAであった。中間電極に流れる電流の比率もこの条件で最小値を示した。これら最適条件は設計値にほぼ一致することを確認した。
渡邊 和弘; 藤原 幸雄; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 宮本 賢治; 宮本 直樹*; 小原 祥裕; 奥村 義和
Review of Scientific Instruments, 69(2), p.986 - 988, 1998/02
被引用回数:2 パーセンタイル:29.67(Instruments & Instrumentation)1MeV級の水素負イオンビーム加速を目指して、多孔5段の静電加速管の開発を行っている。これまでに、加速電源の放電抵抗を高くし、放電破壊時エネルギーを抑制することにより、920kVの電圧保持を可能とした。ビーム光学の実験において、電圧、電流の最適化により、中間電極電流が小さくビーム電流が最大となる条件を得ることができ、その条件でビームレットも分離して観測されることを確認した。この条件はビーム軌道計算の結果とも一致している。高エネルギービーム加速においては、最高で868keV,19mA,1sの加速電流を得ることに成功している。
松田 誠; 竹内 末広; 小林 千明*
Proc. of 11th Symp. on Accelerator Sci. and Technol., p.165 - 167, 1997/00
原研タンデム加速器から得られるビーム強度の増強と加速イオン種の拡大の目的からターミナルイオン源として永久磁石で構成される小型の電子サイクロトロン共鳴(ECR)イオン源を設置する計画を進めている。ECRイオン源をターミナルイオン源として使用することでフォイルを使用せずに高多価、高強度のビームを得ようとするものである。また、これまでの負イオン源では不可能であった希ガスの加速が容易に行え加速イオン種の拡大が可能である。タンデム加速器内への設置には高電圧、高圧ガス中での放電及び圧力対策が必要となり、信頼性を上げるためにできる限り簡単なシステムとしたい。そのためにイオン源の運転パラメーターの最適化、簡略化も行った。特にRF源、冷却、ビームオプティクスについて新たに検討が必要となった。またECRイオン源から引き出されるビームには目的とするイオン以外に電荷、質量の異なるイオンが多数存在する。これらのイオンを加速管に入射する前にある程度の分離を行うために、限られたスペースの制約から45°電磁石を2つ組み合わせた入射系とし、加速管への負担を押さえる計画である。
峰原 英介; 阿部 信市; 吉田 忠; 佐藤 豊; 神田 将; 小林 千明; 花島 進
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 5, p.217 - 220, 1984/00
被引用回数:4 パーセンタイル:59.6(Instruments & Instrumentation)ヘリウムより重い希ガス元素の負イオンは不安定でこれらの電子親和力は負である。希ガス元素は非常に不活性なので他の物質と反応して正の親和力を持つ化合物を作ることはできないと考えられてきた。我々の仕事以前には希ガス元素とその化合物の負イオンビームを得る試みは行われていない。前回我々は横引き出しペニングイオン源で約1nAのKrFとXeFイオンが生成し、引き出されている事をKrとXeの質量分布を測定する事によって確認した。故に希ガス化合物負イオンを用いてタンデム加速器でKr、Xeを加熱する大きな可能性がある。今回、原研タンデム加速器の入射器に設置されたペニングイオン源と特別設計のガス系を用いてこれらの負イオン電流を大巾に増加させる事ができた。KrFとXeFの典型的な電流強度は各々100nAと50nA、最大強度は各々320nA、150nAであった。原研タンデム加速器によるこれらの元素の加速が現在進行中である。
田山 豪一
no journal, ,
原子力機構東海タンデム加速器施設における2013年度の運転・整備状況をについて発表する。加速器の運転状況は、実験で利用された日数は152日、イオン種は15元素(19核種)であった。高電圧端子内イオン源(ECRイオン源)からのビーム利用は33%であった。最高運転電圧は17.5MVで14日間の利用があった。ECRイオン源からクラスタービームとして炭素分子の加速を行った。整備状況は、ローテーティングシャフト(RS)のギヤボックスの交換、ECRイオン源用のガスラックの改造の修理等を行った。昨年度より設置の準備を進めている第2照射室は、放射線発生装置と非密封RIの使用の許可を得て、ほぼ設置が完了している。その他、RI法改正に伴い放射化物保管設備の設置を行った。また、設備の老朽化対策として、高圧トランス受変電設備、安対系の無停電電源(UPS)やエレベーター制御機器の更新を行った。